
ゲイの恋愛相談 vol.1「相手の重荷になりたくない。どうすれば?」
誰でも一度は悩む恋の悩み。このWEBマガジン、アンロミー!をはじめてから、恋の相談DMをよく頂くようになりました。
男同士の恋愛の話は、調べても情報が少なく手探りするしかありません。とくにゲイは特有のカルチャーがあったりもして、俺自身も今まで苦い恋愛をたくさんしました。

そこで、今回から「ゲイの恋愛相談」と題して、アンロミー!に届いた恋のお悩みを考察してみることに!個人の経験則からの話になるので、全員に当てはまるとは限りませんが、何かしら実りのあるものになればと思います。
今回のテーマ「重荷になりたくない」
記念すべき第一回のテーマは「相手の重荷になりたくない。どうすれば?」というもの。こんなお悩みを頂きました。

実は今大恋愛をしていまして、付き合ってはいませんが、半年くらい行動を共にしている人がいます。2回告白して断られてますが、お互い居心地が良いので週末は一緒にいます。
そんな彼から「恋愛依存チェックシート」が送られてきて、やってみたところ自分に当てはまることが多くありました。
この業界では仕方ないのかもしれませんが、彼が他の人とエッチしてないかとかが気になって気になって仕方ないです。
恋愛に依存しないための克服の仕方があれば教えていただけないでしょうか?相手にとって重くならないようになりたいです。

同じことで悩んでる人多いみたい
Twitterでアンケートをとってみたところ、結構、同じ悩みをもつ人も多いみたい。
自分の気持ちが強くなりすぎてうまくいかなかった恋が
— ひろすけ(´ω`) (@hirosuke111) August 19, 2019
「重いって思われたくない恋」って、ニュアンスの違いはあれど、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。
「重い」って悪いことなの?
人が人を好きになる。相手を大切にしたいと思う。こういった気持ちを持つこと自体は、なんら悪いことではないと思います。もし、お互いにそういう気持ちを持っていれば、そこからくる行動は決して「重い」なんてことにはならないはず。

しかし、それが相手にとって「重い」となるのは、ひとえに「相手と自分の気持ちの量や、バランスが崩れてしまっている」のだと思います。人によっては「好き」が溢れるタイミングが遅い人もいますし、そもそもそこまで熱をもって人を好きになる人が全てではないので、ライトな人間関係を求める人を好きになってしまうと、苦しむのは自分。

「重い」には幾つか種類がある。
一括りに「あなたの気持ちが重くて付き合えない」と言われることはあっても、具体的に何が重かったのかまで説明してもらえることはそうないですよね。
実は「重い」と言うのにも、様々なパターンがあると感じています。まずは自分がどのパターンで相手の重荷になっているか知ることができれば、対策も立てやすくなるので、少し見ていきましょう!
相手の行動を制限する「束縛型」

これは、1番わかりやすいタイプ。「アプリはしないでほしい!」「他の友達と遊ばないでほしい!」など、相手の行動を制限したくなってしまうのが、束縛型にあたります。
それが「大切にされているがゆえ」という範囲内であれば良いのですが、それを逸脱すると自分の自由を奪われるような感覚になるので「重い」となるのです。
中には、付き合う前にもかかわらず、先行して相手を束縛してしまう人も。そういった人は、友達付き合いすら難しくなるので注意が必要です。
全ての考え・行動が相手基準になる「依存型」

こちらも分かりやすいパターン。毎日の考え、行動が、相手のことでいっぱいになってしまうタイプ。気持ちの面で相手を頼りすぎたり、少し連絡が取れないだけで不安になったりしてしまいます。
相手にとっては「そんなに、べったり貴方に時間も労力もかけられないよ。」と感じさせてしまうのがこのタイプです。
求められてないのにプレゼント「貢ぎ型」

例えば、なにかにつけてプレゼントしようとしたり、奢ってあげたくなったり、相手が必要としている以上のものを与えようとするのが貢ぎ型の特徴です。
貢ぎ型は、本人は「相手が喜ぶことならしてあげたい!」という想いでやってるのに、それが相手にとっては「重い」と感じさせてしまうため、自覚がないまま人間関係が破綻していくこともしばしば。「なんで、あんなに尽くしたのに去っていったんだろう」という恋愛をしがちな人はコレかもしれません。
そうなってしまう理由は、心理学の「返報性の原理」で説明がつきます。人は誰かに何かしてもらったときお返しをしないといけないという心理が働くのですが、求めている以上のものを与えられすぎると、そんなにされても返せないという気持ちが膨らみ、これが「重い」に繋がります。
別に返して欲しくてやってるわけじゃなくても、相手にとってはストレスな行動になってしまうのが、このタイプの悲しいところ。
無自覚に相手のハードルをガン上げ「期待型」

こちらも気づきにくいタイプの一つ。相手を良く思うあまりに、期待が膨らんで知らず知らずのうちに、相手のハードルを上げまくってしまうパターンです。
自分ができると思っている範囲を超える期待をかけられたら、それに応えないといけないような気がして、素でいられなかったり、気疲れしてしまいますよね。
ちなみにイケメンほど、このタイプの人が苦手だったりします。というのも、イケメンは見た目がいいというだけで、最初から人に期待されることが多いため、本人が感じている「ほんとは、そんなでもないんだけどな」という感覚と、相手からくるキラキラの眼差しに強いギャップを感じることが多いのです。
「憧れは理解から最も遠い感情」という言葉もあるくらいですから、期待しすぎることもまた「この人、重いなぁ」に繋がるということを覚えておくと良いかもしれません。
どうすれば上手くいく?

好きになる相手を見極める
自分の方が好きが溢れてしまい、上手くいかない恋愛のパターンのほとんどは、「好きになる相手をそもそも間違っていた」というのが、最も多いのではないかと思います。恋愛をする上で、相手に求めるものって誰しもあると思うんですけど、結局それを叶えてくれる相手ではない人を好きになってしまっているから、辛いのだと思うのです。

あ、好きでたまらないかも。そう思った時ほど、相手は約束をちゃんと守る人なのか、そもそも相手は恋愛したいタイミングなのか、見た目やフィーリングに流されずに、冷静に一呼吸置いてみるといいかもしれません。
絶対、思い通りにならないと知る
束縛したくなるタイプの人は、相手は絶対に思い通りにならないという大前提を深く刻み込むしかありません。どんなに自分が真っ当に、正々堂々、相手に誠実に向き合ったとしても、浮気される時はされるし、人間は考えが常に変わっていく生きもの。絶対に思い通りにならないからこそ、自分が受け入れられることを増やすか、サッと割り切って次に行くしかないと思います。
依存先を複数持つことで自立する
依存タイプの人が恋愛が上手くいかない理由は、1人の人に時間も想いも注ぎすぎてしまい「めんどくせえ」と思われるのが原因。そんな人は相手に負担を与え過ぎない為に、依存先を増やすのがオススメ。

という話を昔聞いて、めっちゃなるほど!と思ってから、友達を多く作るようにして、恋が上手く行くことが増えました。
依存しちゃうパターンは「相手をされない寂しさや自信のなさ」みたいなのが根底にあることが多いので、とにかく、友達をたくさんつくって、自分の寂しさを紛らわせてくれる1人あたりの負担をとにかく下げて、本命に負担をかけない恋愛をころ掛けてみると良いかもしれません。
相手の求める以上を与えない
貢ぎ癖がある人は、とりあえず、プレゼントしない、奢らない、自分がちょっと素っ気ないかなと思うくらいのコミュニケーションを心がけてみてください。本当に仲良くなれる人は、自分がプレゼントしすぎなくったって仲良くなれるはず。

相手が喜ぶことをしたい!と思うときは、「こんなことが必要だったら言ってね」とか前振りをしておいて、それをお願いされた時にだけにやることで、相手が受け取れないリスクを下げることができます。親切心で何かする時は、相手が申し訳ないと思わないレベルの軽いものに留めておきましょう。
たとえイケメンでも普通に接するのが一番
自分より魅力的な人を相手にする時は、誰でも緊張するし期待もします。ですが、そのこと自体が相手にとっての違和感となることがしばしば。どんなにイケメンでも、素敵な人だなと思ったとしても、最低限のマナーや敬意は持ちつつも、普通に友達と接するようにが一番。

またイケメンの人は、持ち上げられることに慣れているので、あまりそういうスタンスは好まないみたいです。普通に接して、素の自分を見せられて、楽で楽しい仲になれそうだという人の方が、何かと仲良くなれます。
恋愛以外に打ち込めることを見つける
もし、恋について考えすぎているとしたら、人生ちょっと暇してるかもしれません(いきなりごめんなさい)。恋が上手くいっているような友人たちをみると、仕事や趣味など、恋愛以外にも自分が打ち込める何かを持っている人が大半だなと感じます。

少し、恋愛のことは置いて置いて、何か打ち込めることを探したり、惚れた腫れたの世界から距離をあえて置いてみるのも良いかもしれません。
まずは長く友達でいられることを目標に
恋愛で重くなってしまって、上手くいかないパターンの人は、最初から相手を恋人として視野に入れて、話を進めてしまっていることが多くあります。そんな方にオススメなのが、最初のゴールを「長く付き合える友達」に置くこと。

月1でもいいから、会って楽しく遊べればいいし、もしかしたら付き合えたらいいかもね、みたいな人をたくさん作るといいと思います。その中の1つが芽吹くかもしれないくらいの感覚で、恋人探しをしていれば、決して重い恋愛にならず寂しい気持ちにもなりにくいです。
恋人になる=ゴールじゃない
最後に、重々承知のことだと思うけれど、晴れて誰かと恋人になったとしても、そこがゴールではなく、そこからがスタート。何度も繰り返されるコミュニケーションで、相手と信頼を積み重ねていく努力の日々が始まるわけで…
より一層、重くなりすぎずバランスを取ることが求められて行く気がします。正直めんどーなことの方が多いかもしれない。それでも、やっぱり大切な人と過ごす日々は実りも多いし、少しでもこの記事が、そのヒントになっていれば良いなと思います。

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