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二人の関係をより豊かなものにするために 「セックス・エデュケーション」

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セックス。それは多くの人が興味を持っているものです。一方で、世の中にはセックスに関する不確実な情報があふれています。

あたかも「常識」として語られることの中にも、誤解や偏見にまみれたものも。

それは他人がどんなことを実際にしているのかを知る機会はほとんどないからでしょう。一緒に行為をした相手にすら、感想を率直に話せる機会は乏しいこともあります。

その結果、ファンタジーに満たされたアダルトビデオとコンプレックスを刺激する広告を「現実」だと思ってしまう人も。

今こそ、より科学的な情報に触れるべきタイミングなのかもしれません。

あらすじ

セックスセラピストの母親、ジーン(ジリアン・アンダーソン)を持つオーティス・ミルバーン(エイサ・バターフィールド)はセックスの経験がなく、性に対して奥手な高校生。

同級生のメイヴ(エマ・マッキー)からの誘いで生徒を相手にした「セックス・セラピー」のビジネスを始め、いろいろなセクシャリティの人々の悩みを解きほぐし、自分自身も癒やしていく。

イギリス発のNetflixオリジナルドラマであり、2023年9月に最終シーズンであるシーズン4の配信がされた。

誰もがセックスで悩んでいる

「タイトルの過激さから、エロティックな作品だという印象を受けて、観るのを避けていた」という反応も聞きますが、それで見ないのは正直もったいない!

若干過激なシーンもありますが、ユーモアを交えながら真面目に性と向き合っている作品です。

また、登場人物もオーティスの親友でゲイのエリック・エフィング(チュティ・ガトゥ)をはじめとした多様なセクシュアリティ、文化的な背景を持った個性的なキャラクターが登場。

セックスだけに限らない若者の悩みや社会問題を扱っており、高校生の青春ドラマとしても上質です。

各登場人物たちも話の進む中で、失敗をしながらも成長していき、その姿を見ているうちに感情移入できる魅力的な存在になっていきます。

特に最初はいじめっ子だったアダム(コナー・スウィンデルズ)やその恋人のエイミー(エイミー・ルー・ウッド)、そしてシリーズの途中からクローズアップされるルビー(ミミ・キーン)の変化には、ビックリさせられることでしょう。

性教育ってこういうことなのでは?

日本でも何かと性教育が問題になりますが、「性行為を教える」ということばかりに注目があつまりがちな印象があります。

ですが、このドラマを見ていて思うのは、性教育は行為そのものよりも「セックスには相手がいて、その人を思いやることが大切」ってことを教えるものではないかということ。

性病に対する知識を持つのだって、大切な相手を傷付けないためのものです。

そもそも性行為だって「自分も、相手も喜ばせたい」という気持ちをこめるためのコミュニケーション方法を知れば、より豊かなものになります。

もし、ちょっとでも興味を持ったなら、あなたもミルバーン母子の言葉に接してみてはいかがでしょうか。十代だけでなく、大人にも学べることがあるハズ。

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