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アメフトチーム「下町ゴリラズ」の加藤良さんに聞いた!ゴリラの兄貴の挑戦したいこと

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いつもどおりTwitterをただなんとなく眺めていると、流れてきたこんなツイート。

『下町ゴリラズ』という名前と共に存在を知っているというゲイも多いかもしれない、加藤良さんが映画に……?

「正直アメフトのイメージが強かった彼が、一体どんな映画の企画をするんだろう?」そう思ってさっそく声をかけてみると、二つ返事で取材OKをいただいた。

加藤さん:「僕のツイートを見て、面白そうって思ってくれて。動画配信サービスを運営しているBasicIncomeから、直接声をかけていただいたんです」

映画化のプロジェクトについて聞いてみると、爽やかに教えてくれた加藤良さん。社会人アメフトチーム『下町ゴリラズ』代表であり、40歳の今も現役選手として活躍中だ。

「Twitterすごいな……」そう思わざるを得ない。普段から自分の好きなことや得意なこと、夢中になっていることを発信していると、映画化のようなチャンスにも繋がる可能性があるのだ。

自分らしくおもしろいことに挑戦しているゲイ、バイ、クィアたちを記事というかたちでピックアップしたいと考えている、我々アンロミー!編集部。今回は、加藤良さんにお話を伺った。

加藤さんの自己紹介

はじめまして!
まずは自己紹介をさせていただきます。加藤 良です。
1981年6月26日生まれ、千葉県出身の40歳です。セクシャリティはゲイです。

仕事としては、社会人アメリカンフットボールチーム下町ゴリラズ代表(下町ゴリラズ合同会社CEO)と合わせて、「お金で悲しい思いをする人を減らしたい、しっかり相談に乗れる窓口になりたい」という思いから、総合保険代理店R&C株式会社にも所属し、特にセクシャルマイノリティの方々へのお金と健康のコンサルタントを行っています。

現在の取り組みは、自身も最近まではクローズドで生活をしていましたが、40歳を機にカミングアウトし、各種メディアも出るようになりました。昨年からはミスターゲイジャパンのファイナリストとしても活動し、8月のグランプリに向けて邁進中であります。

大学からアメリカンフットボールを始め、複数の社会人チームに所属し、40歳の今も現役選手としてプレーをしています。2018年春季には2部リーグで優勝し、2019年に1部リーグに昇格する経験も。途中で競輪やボブスレーにも挑戦しながらアメフトを続け、2019年に「どんな人でも挑戦し、成長し続けられる環境を作りたい。社会に必要とされるチームを作りたい」という思いを胸に下町ゴリラズを立ち上げました。成績は創部以来右肩上がりで昨年度はリーグ3位の成績を収め、今年は一部昇格を狙っています。

(https://motion-gallery.net/projects/BICinemas-19 より)

そもそも、どんな企画なの?

編集部:「そもそもこのクラウドファンディングで集めたお金で、どんな企画ができあがるんでしょうか?」

加藤さん:「夢を追う人に毎月ベーシックインカムを支給して、それを使ってどんな挑戦をするのか、ドキュメンタリー映画にするという企画になります」

編集部:「なるほど、ではその夢を追う人というのが、加藤さんのことなんですね?」

加藤さん:「そうですね!」

編集部:「なるほど、そのためにお金を集めるということか。では、読者も気になっているだろう『もらったベーシックインカムをどんなふうに使っていきたいか』を教えていただけますか?」

ちなみに、クラウドファンディングのサイトには以下のようにある。

今回のプロジェクトで集まった支援金を

・映画の出演費28万円

・映画の制作費27万円

に使用し、皆様にプロジェクトが進んでいく様子を配信していきます。

https://motion-gallery.net/projects/BICinemas-19

加藤さんが挑戦したいことって?

加藤さん:「挑戦したいことは、代表をしている社会人アメフトチーム『下町ゴリラズ』が一部のリーグにあがること。なので、具体的にはまだ考え中ですが、チームのためにベーシックインカムを使っていくと思います」

編集部:「おお、アメフトをしている加藤さんも、映画でたくさん見ることができそうですね!」

加藤さん:「チームって、僕の子供みたいなものだから。見ていただいて、褒めていただいたら嬉しいです!」

編集部:「ちなみにチームって何名くらいの規模なんですか?」

加藤さん:「チームはスタッフ合わせて70名ですね」

編集部:「めちゃくちゃ大所帯!」

加藤さん:「そうなんです。彼らが強くなって成長していってというところを、見てほしいなって。本当にチームの子たちがかわいいんですよ。25~6歳の若いチームメンバーたちに、努力したら報われるということを感じて欲しいんです」

編集部:「きっと加藤さんは、面倒見の良い兄貴でしょうね」

加藤さん:「あはは、とにかくかわいいですからね。僕はある程度強いアメフトチームにいたこともあるのですが、『下町ゴリラズ』のメンバーは日本一を目指したことがある、とかではない。努力したら報われると感じてもらえるようにチームを強くして、将来別の強いチームに行ったときにも『下町ゴリラズ出身だよ!』と胸を張って言ってもらえるようになりたいです」

編集部:「めっちゃついていきたくなるリーダーですね。どこに秘訣があるんでしょう?」

加藤さん:「僕はセクシュアリティでコンプレックスをかかえていたので、せめて人より結果出さなきゃと思っていたんです。でも今は、それがなくなってきました。というのも『今の自分』を認めてくれる人や仲間が増えたからなんです。そんなふうに思える自分の居場所だから、大切にできているのかもしれません」

編集部:「なるほど!チームの方にはゲイであることはカミングアウトされているんですか?」

加藤さん:「はい。競技者間の接触が多いアメフトでは特にカミングアウトしにくいのですが、今の若い子たちはセクシュアリティに関する知識はかなりあるほうなので、カミングアウトしたら『ああそうなんですか』と。『僕たちはアメフトやりに来ているので、加藤さんのセクシュアリティがなんであっても関係ないですよね』と言ってくれました」

編集部:「きっと信頼関係があるからこそですね!」

推し活、大事じゃない?

加藤さん:「僕は『推し活』って、大事なんじゃないかと思っていて」

編集部:「なるほど、推しの人をつくって応援したり、逆に自分が推されたりという活動ですね」

加藤さん:「世の中にもっと、『誰かを応援したい』という気持ちがふえると良いと思うんです」

編集部:「たしかに、まわりに応援されなかったらどうしよう、シラけた目で見られたら恥ずかしい、なんて思いはじめちゃうと、なかなか挑戦できないですよね……」

加藤さん:「クラウドファンディングだけじゃなく、DMをいただくだけでもとっても嬉しいですからね。挑戦している相手を思いやれる感情になってくれるような、ドキュメンタリーが作れたらと思います!」

編集部:「応援されたい人、したい人が増えていくような文化がもっと当たり前になるといいなあと思いました!」

応援の方法は?

加藤さんに興味を持った方、応援したい方は、クラウドファンディングを御覧ください!

『加藤良さんと一緒にサウナに入って整うことができる権利』などもあるので、チェックしてみて!

クラウドファンディングが達成した際にはぜひドキュメンタリー映画を楽しみに待ちましょう。

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